ナシコの日常 最終話

最近、妙に人恋しいです。カンミナーレです。

 

最終話となりました。全部読んでくださった方、ありがとうございました!

 

冒頭で妙に人恋しいと書きましたが、この話を書いたからなのか、それとも人恋しいからこんな話を書いたのか、すべてはなぞに包まれています。

 

というわけで、最終話です。

 

 

最終話 ナシコの日常

 

 

ねえ、ナシコさん

 


ん?なに?

 


ナシコさんって何者なんだい?

 


どうしたの急に?笑

 


いやあ、最近思ってさ、ナシコさんってホントは宇宙人かなんかじゃないかなって

 


ふーん、どうして?

 


だって、これから起きること全部わかってるみたいなことできるし、僕の思ってることも見透かされてるみたい。

 


はっはー、何言ってんだよ!私はれっきとした地球人だぞー。勝手にのけ者にすんなよ!

 


まあ、わかってるよ、冗談だけどね。

 


ふーん。

 


あ、そういえば今日は何を忘れたの?

 


ひどいねー私今日はまだ何も言ってないのに決めつけちゃうなんて。

 


え、そうくるのか、なんかごめん。

 


まあ、わすれてるんだけどね(笑)

 


なんだよ、で、今日は何忘れたの?

 


へー興味あるんだ。何だと思う?

 


その流れにはもう乗らないからな!前回痛い目見て学んだんだよ僕も。言いたくないんだったら言わなくて結構ですよ。

 


あら、賢くなったんじゃん。じゃあ言っちゃうけど、今日は本当に大事なもの忘れてきちゃったんだ。だからさ、一緒に取りに行くの手伝ってよ。

 


え!?まあ、別に良いけど・・

 


えー嫌なら来なくてもいいけどー。

 


別に嫌じゃないよ。いいよ、行くよ。

 


ありがと。

 

 

結局何忘れたの?ていうかどこまで行くの?

 


あそこの丘の上らへんかな。昨日の夜行って、たぶん置いてきちゃったんだ。

 


へー。丘の上で何してたの?

 


ないしょ

 


なんでナシコさんって、そんなに人のくすぐったい所を的確に知れるわけ?

 


あら、そうなの?私はそんな風には思ってないよ。

 


えーじゃあいつもどんなことを考えて人と接してるの?

 


どうしたら私も相手も楽しいかなって考えてる。

 


忘れ物した時も?

 


そうだよ。正司君って、まだ忘れ物はよくない事って思ってるみたいだね。

 


うん。君の唯一の欠点だと思ってるよ。

 


そーかあ。でも、今まで忘れ物していいことも起きなかった?

 

 

 

 


まあ、あったかもしんない。

 


でしょ。忘れ物なんてね、後からのことで良くも悪くもなるんだよ!

 

 

 


あー、そういえばさ、僕、君の最近忘れたものをド忘れしちゃったんだけどさ、君が最近忘れ物から生まれた嬉しいことで、一番のものは、なに?

 


ふふっ

 


な、なんだよ。

 


正司君も忘れるの上手になったね!

 


君ほどじゃないよ。

 


ね!忘れ物する私の日常も、悪くないでしょ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              ありがとうございました